デザイナーとして働いていると、良質なデザインを求められます。「いいデザイン」とは何をもって「いいデザイン」と言えるのでしょうか。自分がデザインをビジネスに活用する環境にいるので、自分の立場で「いいデザイン」というものを定義付けした上で、今回の「いいデザイン」を使って、ビジネス発展に寄与できるのか考えていければと思います。

「いいデザイン」とは淀みない流れを作り出せるもの

チラシのデザイン、ウェブサイトのデザイン、ロゴマークデザイン…
デザインという概念が生まれてから100年(多分。調べてみます。)。デザインの範疇は驚くほど細分化しています。もちろん、自分も様々な「デザイン」のお仕事をいただくことがあり、いろいろな「デザイン」をしてきましたが、業務が細分化し、デザイナーが「木を見て森を見ず」に陥ってしまっている現状が少し感じられます(自分の立場上の話だけなのかもしれませんが)。それでも一石を投じる気持ちでデザインによって波及効果(反応や売上UP)が生まれるように「デザイン」をしていきますが、「いいデザイン」というものは、「淀みのない流れを作り出せること」であり、その「デザイン」の周辺の出来事もしっかり考えられたものが「いいデザイン」であるわけです。

チラシ一枚デザインする時代は終わった

個人的には、「美しいデザイン」は尊いものですし、美しさの追求はデザイナーたるもの一生追い求めなくてはいけません。ですが、前述の通り、チラシ一枚をデザインする時代はすでに終了しています。AIが登場してそんなものはチラシ一枚1,500円15パターンから選べます、の時代がすぐ来るでしょう。広告などのビジュアルも、デザイナーが生み出すものではなくなり、AIによる膨大なリサーチから効果的な広告提案がされ、それをクライアントが選んで、均一な表現パターンが生み出されていく時代に到達するのでしょう。現に不特定多数のデザイナーにロゴデザインを公募し100パターン集まったデザインから、クライアントが選ぶというWebサービスは誕生しているわけです。顔の見えないデザイナーによるデザインなのか、AIによるデザインなのかの違いで、ほとんど受け手にとっては差異はないでしょう。

「淀みのない流れ」とは?

ビジネスの範囲でお話をすると、「チラシ」を作ることがその会社にとってどのような効果を生み出すのか、売上のみではなく会社のミッションとどうつながっているのかという部分を理解できるのかが重要になってくるわけです。「その会社らしいこと」をして、お客様や従業員に喜んでもらえるコトやモノを作ることがデザイナーの使命だと考えています。コンサルタントのリサーチによる「経営の正解」やAIのよる「綺麗なデザイン」を提供できたとしても、「その会社らしさ」、すなわち会社の人格を形成していくことは、まだ難しいです。そこで「いいデザイン」が必要になってくるのだと思います。

MAZDAが生み出した「魂動デザイン」は「いいデザイン」

Resource: MAZDA

2012年より、MAZDAが生み出した「魂動デザイン」によって、MAZDAはMAZDAらしさを手に入れた。まさに「いいデザイン」の好例であると思います。どのモデルも共通したデザインルールに乗っ取り、流線型の車達は、顧客や社員に取っても指針となる「いいデザイン」となった。ある種デザインルールを設けるということはデザインの幅を削るということになるので、人は一般的に怖いものだと思います。しかし、MAZDAは会社として「デザイン」の重要性を理解し、生命線である車にそのデザイン、「魂」注入することで、MAZDA自身を淀みないものに変化させた。これは「いいデザイン」の好例であると思う。ある種、「捨てること」ができる。というのはキーワードかもしれない。Appleもそうですし。

これからのデザイナーに必要なもの

個人的に思うのは、「教養、観察力、編集構成力」。常に勉強し、デザインや自分の周辺だけではなく、様々なものを吸収し、物事を自分ごとに置き換えて観察をし、適宜編集し、構成できるか。それができた上で、デザイン力を存分に発揮し、「淀みない流れを生み出すデザイン」をどんどん世に産み落とすことができるのはと考えます。そのためには、デザインする前にしなくてはいけないことが山積みなケースも多く、苦労しますがそこをしっかり整理をしないと「いいデザイン」も生まれない訳で…

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